アリストテレスの時代から、自然科学は物質世界を解き明かす学問であり、体系化された初めての「科学」だった。それ以外の科学――生物学、物理学、化学、天文学、数学など――は自然科学をルーツとし、アリストテレスの先達たちの多く、たとえばパルメニデス、ヘラクレイトス、デモクリトスなどは、自然の秩序の研究に焦点を当てていた。アリストテレスの現実世界を律する原則への解釈は
『アリストテレス全集』にまとめられ、(残存していたのはごく一部だったが) 中世まで影響を与えつづけた。その実証研究と万物の解明はさまざまな科学分野に枝分かれしていったが、すべては自然科学からはじまったのである。そして現在、学問分野という境界線は再び薄れつつある。