巨大な「オルメカの頭」は、紀元前900年以前の作とされる17の石像の総称であり、かつて中南米で繁栄を誇ったオルメカ文明の遺物の中で (少なくとも観光客にとっては) もっともよく知られている。単一の大岩から彫り出され、はるか遠方から運ばれてきたこれらの石像は、それぞれが成人男性の頭部を模している。モデルはオルメカの権力者だろうが、有名な球技選手だという説も一部にはある (だとすれば、現代社会さながらだ) 。この巨大な頭は、最小のものでも6トン、未完成だが最大のものでは50トンもあり、ベラクルス近郊のシエラ・デ・ロス・テュクストラス山脈にある採石場で採れた玄武岩で作られている。オルメカ文明には金属製の道具がなかったし、これらの石像を各地に配置するのもさぞ大変だったに違いない… 自分が存在した証しを残したいと願うのは人類の本能的欲求だが、「オルメカの頭」もそうした事例の1つと言えるだろう。