キャンプを築くのは――それが原始人たちが一時的に使うだけのねぐらであれ、人々の糧となる鳥獣や魚を確保するための野営地であれ――、かつては人間が生きていくために必要不可欠なことであった。より確実な食料の供給源として家畜が利用されはじめるまでは、狩猟キャンプが文明の発展を支えていたと言っても過言ではない。やがて時代が下がるにつれ、毛皮や薪の採集、先住民との交易といった新たな役割も果たすようになっていったが、今日ではもっぱら都会人が「大自然に帰る」などと言いながら遊ぶための場となったようである。現代人もキャンプで鳥獣や魚を狩りはするが、その目的は生きるためではなく、娯楽でしかない。