1946年、「赤の脅威」から自国と同盟国を守るため、アメリカ合衆国は陸軍航空隊を再編して戦略航空軍団 (Strategic Air Command、SAC) を設立した。SACはネブラスカ州オマハ近郊のオファット空軍基地 (ソ連の爆撃機が到達できないようになるべく遠い場所を選んだのだ) に司令部を置き、来たる最終戦争においては敵国を核の炎で包むべく、数々の戦略爆撃機を保有した。当初の所属人員は3万7000人だったが、その規模は仮想敵――1980年においては世界最大の規模を誇ったソビエト連邦空軍――の膨張とともに、冷戦期を通じて拡大しつづけた。大陸間弾道ミサイルの運用を担当したのもSACであり、これもまた仮想敵たるソ連空軍と同じであった。