音楽は人の魂だという。本当にそうなら、偉大な音楽家は人の魂の守り手ということになるだろう。刻むビートや使う楽器に違いはあれど、どんな音楽にも共通して言えるのは、これほど人の感情を揺り動かせる芸術は他にないということだ。それゆえに音楽は、いかなる芸術と比べても極めて主観的である。ある人にとっての天上の調べが、別の人にとっては不快な雑音でないと言いきれるだろうか? であるから、なにをもって偉大な音楽と呼ぶかは相当に難しい問題なのだが、おそらく最良の尺度となるのは、どれほど長く演奏されつづけ、評価されつづけてきたかだろう。いずれにせよ確かなのは、太古の人類が丸太を叩いて取ったリズムから最新の電子オーケストラに至るまで、数多くの作曲家や演奏家によって生みだされてきたさまざまな音楽は、それぞれの文化に根ざした人々の喜びと悲しみを伝えているということである。