文明の先行きを決定づける4大要素の中で、「欲」は最も広く見られるものだ。人々が集落を築き、畑を耕したり採鉱をはじめたりすると、ある日、はたと気づくのだ。自分たちの手元には余剰品があり、それを他の誰かが欲しがっていることに。儲けるチャンスだ! かくして商人は世界中に散らばり、穀物、黄金、麻、さらには人間まで、ありとあらゆる物を売買した。冒険心に溢れた商人は新たな市場を求めて遠方まで旅し、異郷の文明の情報や習慣を持ち帰った。歴史的な発見の中には、こうした欲からはじめた冒険の産物もある。また、旅する商人がもたらす税や利益は物質的な豊かさという形で国家に還元され、技術、教育、入植、芸術、戦争などに活かされた。大商人たちがいなければ、文明は今より貧しいままだったに違いない。