最初のラジオ放送がおこなわれてすぐ、この世界初の放送センター、「ブロードキャスティング・ハウス」は完成した。世界最古にして最大の放送局であるBBCの本拠地となっているこの場所は、スタジオ、録音ブース、アンテナ、その他さまざまな素人目にはなんだかよくわからない設備の集合体であり、ラジオ番組とテレビ番組を電波に乗せて送ることで、自宅にいながらにして楽しめる娯楽を多くの人々に提供しつづけている。イギリス国民に質の高い娯楽と情報を届けるという目的のもと、1922年に政府が援助する形でBBCが設立されると、その流れはすぐにイギリス連邦の多くの国に波及し、その他のいくつかの国々もそれに倣った。アメリカでは、スポンサーに広告の時間を売ることで運営資金を獲得した民間の放送会社が番組作りでしのぎを削るようになり、1928年には3つのネットワーク (そのうち2つはNBCが所有) が誕生した。こうした会社はそれぞれが放送センターを建設し、広告収入に直結する視聴者数を競い合いながら、あらゆる土地へ電波を発信したのだった。