アリーナは円形闘技場の屋内版といえる存在だ。ローマ帝国各地のコロッセオに敷き詰められた、流された血の吸収がよい砂をラテン語で「ハリーナ」と呼んだことがその名前の由来とされているが、今日、スポーツの試合やコンサート、政治討論などのイベントに足を運ぶ人々がその事実に思いをはせることはない。アリーナの最も大きな特徴は、催しが行われる場所が一番低く、観客席がそれを囲うようにせり上がっている点だろう。古代の人々にとって広いスペースを屋根で覆うのは簡単なことではなかった。人類最初のアリーナにあたるのがどれかはわかっていないが、かの有名なコロッセオには、観客席を覆う収納式の天幕が設置されていたと言われている。現在世界で最も大きなアリーナは、フィリピンのボカウェにあるフィリピン・アリーナで、約5万5千人を収容することができる。しかし最も有名なのはやはりニューヨークにあるマディソン・スクエア・ガーデンだろう。1879年にP・T・バーナムという人物がオープンさせたこの施設は、過去に4度名前を変えている。現在のマディソン・スクエア・ガーデンは1968年にオープンし、以降1万8千人から2万人 (イベントによって異なる) を収容可能なアリーナとして、歴史と喜怒哀楽を生み出す場所として存在しつづけている。