ブロードウェイとは本来、マンハッタンの中心とブロンクスを通り抜ける、オフィスや店や住宅の連なる25キロメートルほどの長い道を指す。だが多くの人がブロードウェイと聞いて連想するのは、やはり42番街から53番街までの劇場が林立している一画だろう。「グレイト・ホワイト・ウェイ (偉大なる白い道) 」とも呼ばれるこの一画は、1800年代半ばにいくつかの劇場が次々とオープンしたことが始まりとされている。1880年にはマディソン・スクエアとユニオン・スクエアの間の通りがアーク灯によって照らされ、アメリカで初めて人工的に照らされた通りとなった (つまりニューヨーカーは、家よりも病院よりも学校よりも劇場を優先したわけだ)。そして勢いを増すアメリカの富と文化への情熱に後押しされる形で、これらの劇場はエンターテイメントの中心地となっていった。1900年までにはおよそ20の劇場がこの通りにオープンし、その看板が放つ光があまりにも明るかったため、「グレイト・ホワイト・ウェイ」と呼ばれるようになったというわけだ。その人気が頂点に達した1925年には、80の劇場が立ち並び、バラエティショーやミュージカルを中心とする豪華なエンターテイメントを人々に提供していた。